転職活動の勇気:躊躇を乗り越えて一歩を踏み出す方法

転職活動の勇気:躊躇を乗り越えて一歩を踏み出す方法

転職活動をしようと考えたときに思うのは「怖い」である。周りでは普通に転職活動をして転職を成功させているというのに自分はなんて「勇気」が無いのだろうか?

と落ち込んでいるそこのあなた。「勇気」が無いのではなく、転職活動が「怖い」のは当たり前なのだ。自分は「勇気」が無いなんて思わないで欲しい。ただやり方の問題なのだ。

転職活動を「怖い」と思う理由と、「勇気」を出すための具体的な行動ステップについて提案していきたいと思う。

私も転職活動をしようと心に決めたのが2021年はじまったくらいだった。6月くらいにボーナスもらってさっさと辞めてやるぜ、と思ったものだが結局転職完了したのが2022年7月中旬。大体1年くらい時間を要してしまった。我ながら行動力の無さには辟易としたものだが、こうまでして転職活動が伸びてしまった経験を踏まえて述べたいと思う。

転職活動の具体的なロードマップについて下記記事で紹介しているので合わせておすすめ。

新規タブ:転職ロードマップ:理想と現実の一致と不一致

転職活動の恐怖の原因

転職活動で恐怖心を感じる理由としては以下。

  • 現状維持バイアス
  • 転職活動自体に分からない事が多いから
  • 今の自分の価値が分かるのが怖いから
  • 就職活動自体に良い思い出が無いから

現状維持バイアス

そもそも人間とは変化を嫌う生き物で、基本的には現状を維持する性質がある。そのため、現状から変化しようとすると「恐怖」や「不安」を感じてしまい動けなくなるものだ。

これは人間の生理現象なので決して「勇気」が無いということではない。

良く漫画の主人公でハイリスクなことを平気でやる→勇気があるなぁという描写が良くあるが、あれは単純に人間としてバグっているのであって「勇気」があるという訳ではないと個人的に思う。

日本人は(クソデカ主語)アニメや漫画、小説に出てくる勇敢な主人公を見て育つので、自然とそれと比べて自分は「勇気」が無いと思い込んでしまうものである。

転職活動はまさに現状から抜け出すための活動である。そのためバイアスが働き「恐怖」や「不安」を感じやすいのも仕方が無い。

ちなみに、逆に考えるとこの「恐怖」や「不安」を感じているということは、現状から変わろうとしている証拠であるので必ずしも悪いことではない。寧ろ良いことなんだ。

転職活動自体に分からない事が多いから

転職活動が初めてという人は分からない事が多過ぎて「恐怖」を感じるものだ。当たり前のことである。どのように進めれば良いのか?エージェントって?転職後はやっていけるのか?など上げればキリが無い。

このように分から無いことだらけなので不安が大きくその不安に押しつぶされ、訳が分からず「勇気」が出なくなているのだ。

思い出して欲しいのが学生時代のテストである、テスト前は不安でできなかったらどうしよう?というように不安がでて恐怖に陥っていたことだろう。しかし、テストが終わってみると、なんだ、大したこと無いじゃないかとなる。

これはテストという何が起こるか分からない事に対して、不安を感じて居たのだ。では、これがテスト内容が予め分かっていたらどうだろうか?不安など微塵も感じることは無いと思う。これと一緒のことである。

今の自分の価値が分かるのが怖いから

自分を評価される事ほど怖いことは無い。客観的に評価されなければ心の何処かで、もしかして自分は凄い奴なのでは?という期待みたいなものがあったりする。そう信じたいのである。ただもう一方で実は自分は大したことのない無価値人間なのではなかろうか?という気持ちもあるわけだ。

転職活動というのは自分を評価してもらう活動なので、どこも拾ってくれなかった場合、無価値な人間でると薄々思っていたものが現実のものとなってしまう。こういう本当の自分が露呈してしまうことを恐れてしまうものだ。

でも逆に考えて、本当の価値のある自分になるためには、己を知る必要がある。そうした価値ある人間になるためのプロセスだと思うのが良いだろう。

就職活動自体に良い思い出が無いから

在宅勤務

私の場合はこれが恐怖のウェイトの大部分を締めていたのだが、新卒時の就職活動で大失敗した苦い経験がある。そのため、転職活動に非常に恐怖したものだ。

転職活動という暗い道先は崖になっているのではないか?そうした疑心暗鬼な思いが怖くてたまらないのだ。

この辺はいっちょう一旦で拭えるものではないので、こうした恐怖心がある場合はある程度時間をかけて、その恐怖心と向き合うのが良いだろう。それは、社会人として仕事であるだろうし、休日の勉強などこれまで積み重ねてきた努力というものが少なからずあると思う。そうした経験を思い出すことが、こうした不安を和らげるのに有効である。

転職活動で勇気を出す方法:活動編

基本的にはスモールスタートして徐々に視野を広げていく事が有効である。いきなり転職サイトに登録して、とりあえずエージェントに会って、、、というのはやらなくても良い。

ただ、エージェントと会って何すれば良いかを相談しても良いかもしれない。ある程度行きたい業種なり仕事なりが決まっている場合、短期決戦で決めたい場合などはこれが効率的だと思う。

そうではなく、迷いがある人はスモールスタート戦法をオススメする。具体的なステップは以下4ステップで始めると良い。

  • ステップ1:自己分析、キャリアの棚卸し
  • ステップ2:書類作成、有識者に相談、転職サイトへの応募
  • ステップ3:エージェントとの接触
  • ステップ4:応募〜

ステップ1:自己分析、キャリアの棚卸し

まずステップ1として、改めて自身の分析や、今までの仕事は何をしてきたのかの分析を行う。分析といってもノートに書きなぐるぐらいで良いと思う。どうすれば良いか分からない場合は、転職サイトなどにテンプレートなどが転がっているのでそれらを使用すると良いと思う。とにかくなんでも良い。

始めることが大切だ。そういう意味ではノートに書きなぐりが良いと思う。大事なのは小さな事でも良いのでとりあえず何かを前進させることだ。私の場合は良く分からなかったのでとにかく紙に書き出したり、有料自己分析ツールを使用したりと色々と試してみた。1万円弱ほど無駄に消費した結果、200円くらいのノート1冊買って書きなぐる、というのが最も有効だった。自己分析に使用した1万弱の投資は無駄であった。

あと、注意なのが転職したいという場合はだいたい会社への不満が募っていることが多い。こうした場合、飲み屋で同僚や友人に「転職してやる」と熱く語って、それで気持ちよくなって結局転職しない。というケースが良くあるのだが、これは結局やった気持ちになって何も前進していないので誤解しないように。転職するする言う奴が転職しないのは大体このパターンだろう。何を隠そう私がこのパターンに長らくハマっていたので分かるのだ。

ステップ2:書類作成、有識者に相談、転職サイトへの応募

社内SEについて

ステップ1が完了したら次は書類を作成してみる。この段階ではまずはフォーマットを埋めてみる程度で良い。フォーマットは転職サイトで無料フォーマットを提供してくれたりするのでそれで十分だ。

何を書けばよいか分からないという場合は、既に転職している友人や知人に頼み込んで実際に転職に使用したものを貰って丸パクリしてみるのが良いだろう(内容は自分バージョンにすること)。私の場合は転職した会社の先輩に恥を承知で頼んだら案外あっさりと貰うことができた。非常に感謝である。

あと有識者への相談をしてみることをオススメする。身の回りに既に転職を経験している人は居ないだろうか?そうした人を捕まえて、相談に乗ってもらうというのが非常に有効だ。私は最初人に相談するのが恥ずかしくて中々相談できずにいたが、ありがたいことに意外とあっさりと相談に乗ってくれた。乗ってくれない可能性もあるので乗ってくれたらラッキーくらいな気持ちで行くのが良いだろう。人に話していると不思議と不安が消えていくし勇気が出てくるのだ。私が今回転職成功できたのも人に相談したことがデカかったと思う。

あと、この段階まで来たら転職サイトに登録してどんな求人があるのだろうか?と言うところを見に行っても良いだろう。ここまでくれば大分抵抗感も薄れて自然と見にいけるようになっているはずだ。

ステップ3:エージェントとの接触

エンジニアの画像

エージェントとの接触は大分勇気のいることだ。私も最後の最後までエージェントに接触するのはためらわれた。相談したらすぐに募集が始まって、面接入れられて、活動がスタートしてしまうのではないかと思ってしまうからだ。

でも実際はそんなこともなく、まずは自分がどんな所に行きたいか、どういう悩みがあるのか、どういう風にすすめていけばよいのかなど具体的なロードマップを示してくれるので大分転職活動というのがクリアになる。

ステップ4:応募〜

最後は応募する。この応募がまた非常に勇気のいることだ。ここが最もハードルが高い所で、応募をしてしまうといよいよ転職活動もスタートして、その先の現職を辞めること、新しい所でやっていけるのか?そういう不安がつきまとう。

だが、これまでステップを踏んできたことで最初ほどの恐怖心がなく、ある程度の勇気が出てきていると感じるだろう。なので、ここはその勢いを利用して「えいや」で応募をするのだ。一回やってしまえば後はもう楽なもんですよ。

この最大の関門を突破するとあとは怒涛の面接→応募ラッシュで悩む暇は無くなる。採用活動のプレッシャーで苦しいのだが、それもちょっとの辛抱である。

転職活動で勇気を出す:退職編

現職を辞めるというのは非常に勇気のいることだ。お世話になった上司や同僚、一緒に頑張ってきた仲間を「裏切って」転職なんてしてもいいのかしら?とか、転職することは「逃げ」だとか考えるだろう。

退職を告げた際に上司に落胆されるイメージは恐怖そのものだ。

でも、ここで考えて欲しいのは我々は雇われ人であり、会社に使われている人間なのだ。職業選択は自由だし何処に行こうがそれは我々の自由であり権利なのだ。決して悪いことではない。

それに転職することは終身雇用が崩壊した日本では別に珍しいことではないのだ。だから転職しても逃げではないし、上司や先輩への迷惑など考える必要はない。自分程度が転職して残された人達の業務に影響が出るのであれば、それは上司や予算をケチった会社の問題なのだ。

もちろん、辞める際はきっちり引き継ぎをするなど最低限の仁義は果たす必要はあるが、それを果たしていれば後ろ指さされることは無い。

この辺おそらく、情報として知っているけどそう言っても、ということがあるだろう。我々サラリーマンは新卒で入社してこれまで様々な洗脳をされてきているのだ、一長一短で拭えないのも事実、だから自己催眠ではないが考えて、紙に書き出して、声に出して、とすることでそうした考えを刷り込むことをオススメする。

最後に

長々と書いたが、転職活動はかなり面倒くさい活動で現状維持のバイアスという引力に逆らって行動することは非常にパワーを要する。なので、一気にやろうとするのではなく、着実にステップを踏み着実に前進することが大事だと思う。

多くの人が現状に甘んじて、文句を垂れ流しながらずっと同じところに居続ける中、このままではイカンと思っていることは非常に「勇気」がある人だと思う。

「勇気」が無い訳では無いと思う、やり方の問題である。小さなことでもやるか、やらないかでは雲泥の差があるのだ。

ただ、こうは言ってもいつの時代も結局は、やる奴はやるし、やらない奴はやらない。

最後まで読んで頂き感謝

新規タブ:転職ロードマップ:理想と現実の一致と不一致