私は昨年メンタル不調をきたし休職していたのだが、現在は復職して9ヶ月目となった。
最近では仕事もそれなりにこなせるようになり少々の残業でも苦もなく仕事ができるようになった。多少のメンタルの上がり下がりの激しい部分があるものの順調に復職生活が送れていたのだが、ここへ来てそんな復職生活に陰りが出てきた。
今回は復職9ヶ月目で陥った再休職の危機を迎えなんとか持ちこたえたのだが、そこで痛感した復職の難しさやどうすればよかったのかを振り返ってみたのでシェアしようと思う。
この記事は私の復職経験を元に復職の難しさについて考察した記事である。何ら学術的な根拠も無い主観的な情報であるためサンプルの1の情報としてこういう事もあるのかと参考程度に読んでもらいたい。
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徐々に追い詰められていく精神
復職して9ヶ月目ともなると日々の仕事に行くのにも慣れてくる。仕事の量もそれなりにセーブされていたためそれなりに自信もついてきていたのだが、徐々に周りからの要求が多くなっていきやむなく残業をすることが多くなった。
私自身も多少の残業なら問題無しと、調子に乗って度々残業をしていた。最初の頃は上司に残業を注意されていたのだが、何度も残業していると次第に残業して当たり前の雰囲気となっていった。
こうした状況で、私は次第にストレスを溜め込むようになっていった。休職した分遅れを取り戻したいという焦りもあり、仕事を断るという事をしなかったためどんどんと仕事量が増えていったのだ。
仕事量が増え余裕がなくなってくると次第にミスが増えはじめ上手く行かない仕事も増えてくることとなった。そして、若干キツ目のお叱りを受けることになったのだがこの一発が思いの外私のメンタルにクリーンヒットすることとなり、あえなくメンタルは撃沈してしまったのだ。
我ながら情けないくらいの豆腐メンタル具合である。
このことがきっかけで、仕事のストレスで朝起きるのも辛く、午前半休を取ったりと休職前の状況に逆戻りしてしまった。気持ちが落ち込むと自責の念と上手く行かない仕事、人間関係のことで頭がいっぱいになりグルグルと考えが堂々めぐりしてしまう悪循環に陥ってしまってい精神的に追い込まれていった。
このように私は復職後で最大のピンチを迎えたわけだが、私のように復職後に仕事が上手く行かず再び休職に陥る人は多いのではなかろうか?
復職成功率は2割ほど
とある記事の情報のため情報源としては乏しいのだが、下記の記事によると復職成功率はわずか2割ということらしい。
復職成功率わずか2割。なぜ「うつ病」は繰り返されるのか
(参照:ZUUonline)
確かに今回実際に復職にトライしてみてその理由も納得である。私などまだまだ軽い方ではあるので、それ以上に重症なメンタル生涯に苦しんだ人は私以上に復職の辛さを経験しているということは容易に想像できるため、復職成功率が2割というのも納得の数値である。
復職が難しい理由
今回の一件で私はまだまだ完全復活とは程遠いことがわかったのだが、復職が難しい理由について私の経験を振り返って考えてみた。
復職が難しい要因として以下が挙げられる。
- 自己評価が低い
- 復帰への焦り
- 周りに理解されない
私の場合はもともと自己評価はそんなに高くないため、仕事が上手く行かなかったり、怒られたりするとグルグルと頭の中で「自分はダメだ」と考えてしまう。そうしている内にじわじわとメンタルが下がり、気がついたら長期間凹んだままということが良くあった。
メンタルが健全な時はそれでも自分を鼓舞してなんとかテンションを上げて頑張っていたのだが、復職後はそうも行かず、一旦落ち込むと長い期間落ち込むようになっていたと思う。
一度メンタルを病んでしまうと嫌な記憶がトラウマとなっているためふとしたきっかけでフラッシュバックしてメンタルに必要以上にダメージを与えてしまうのだと思う。トラウマは通常の精神状態では特に意識していないため問題ないのが厄介だ。
メンタルが低下して初めてトラウマの存在を認識する。そうなった時が非常に辛いのだ。このトラウマの存在が復職を阻害する要因の1つだろう。そして、復職への焦りから自分も自らを追い込んでしまい復職を難しくする要因の1つだろう。私の場合も復帰後は後輩や同期に遅れを取るまいと知らず知らずの内に強がって見せていたように思う。
こうした強がりは周りにはもうこいつは大丈夫だと思わせてしまう。今まで復職後ということもあって多少気を使ってくれていた人達も次第に普通に接してくれる様になる。普通に扱ってくれるのは嬉しい半面、心的にはまだまだ準備不足な段階なので心理的負担は徐々に増していくことになる。
結局は前章でも述べたとおり、何かキツイ事を言われたり失敗すると必要以上に凹んでしまうため簡単に悪循環に陥ってしまうのだ。こうした状況は周りには理解されることが無いのが非常に辛い。一度職場状況が悪化してしまうと会社へ行くモチベーションが下がり再び休職したくなってしまうほど辛くなってしまう。
結局は側は良く見えても、心の準備がまだまだ不十分だったということだろう。いうなれば休職前に色々と積み上げて来た自信により覆われた心の鎧は、メンタルが破壊されることにより一旦剥がされてしまう。魔界村のアーサーのようにダメージを食らい裸になってしまうのと同じだ。
復職後はそうした裸同然の状態で一から装備を整える段階なのだろう。装備が整わない状態で今まで戦えていたモンスター(仕事)達に立ち向かったところで攻撃力こそ今まで通りなのだが、一旦攻撃を食らうとたちまちHPが減り瀕死状態となってしまう。
追い込まれた状態で踏みとどまるには
今回の不調では私はなんとか踏みとどまれた訳だが、様々な手法でストレスや不安を緩和したことが良かったと思う。
私が実践していたのが以下。
- 人に話をする
- 上司に相談する
- 会社をサボる
- 薬を増やしてもらう
特に人に話しをするのは大事でやはりしゃべるということはかなりのストレス軽減につながる。
参考:元自衛隊メンタル教官が教える「折れてしまう」原因は、ストレスではなく◯◯だった
(参照元:アエラドット)
上記記事で折れない自衛官は愚痴を言う人だという記事を読んだがまさにそのとおりだ。愚痴を聞かされる方はたまったもんではないが、話すことで気持ちがある程度治るのも確かだと今回実感できた。
一番重要なのが、上司への相談だろう。メンタルを崩すまでは弱音を吐くまいと頑張っていたのだが、限界が来たので実際に上司に相談してみた所仕事環境がある程度改善することができた。
具体的に、現状状態と仕事の負荷を下げてもらえるよう相談したのだが、相談してみた結果、私の体調面について周知できたことに加え、仕事の負荷も下げてもらうことが出来、多少残業時間を減らすことに成功した。
なんとも情けない思いだったが肝心なのは自分がしっかりと自信をつけて復職することだ。そのためには多少迷惑かもしれないが上司に相談するべきだろう。上司や周りの同僚からしても再び休職されるよりは相談してもらってメンタルを回復してくれるならばそれに越したことはないと思う。
会社をサボることについてだが、私は自分を守るためのサボりは必要だと考える。無理して再び休職になってしまう方が厄介だからである。もちろん一緒に仕事している人には最大限考慮した上でやる必要があるのだが、完全に潰れる前やメンタルが乱れてしまっている状態を収めるためにも休むべきであろう。腹痛や頭痛がひどくて会社を休むのと一緒である。
最後に薬を増やしてもらうことについて言及しておこう。私は復職に向け徐々に薬の量を減らすようにしていたのだが、今回メンタルのバランスが崩れたことによりやむなく薬の量を増やしてもらった。
やはりメンタルが落ち込んでしまうと自分で立て直すことが難しくなる。薬の力を借りるというのも1つの手段だろう。
まとめ
復職成功率はわずか2割。復職というのは自分や周りが想像しているよりも難しいものだと認識するべきだと今回の経験を通して分かった。
復職が難しい理由については人それぞれだと思うが心の傷というのはそう簡単に治らないばかりかふとしたきっかけで自分でも気づかないダメージが残っている場合がある。精神的な防御力が低いため簡単に傷が出来てしまうのだ。
復職後も様々な困難があると思うが、そうした状況になることを見越して様々な対処方を事前に容易しておくことが再び休職に追い込まれないためにも大切だろう。
どこかの記事で読んだのだが、復職は想像以上に緩やかにやるべし!という記述があったが正にその通りだろう。3歩進んで2歩下がるである。
気楽に行こうぜ
人生の成功とはお金をたくさん稼ぐこ事か?綺麗なねいちゃん、イケメンと結婚する事か?仕事で人よりもできるうになる事か?そうではない、人生で大切なのは如何に楽しめたかどうかだろう。
他人との比較は無意味であるし、成長のスピードは人それぞれ。
他人に迷惑をかけた分はこれから返せばいい訳だし、こうして苦しんだ経験はこの先同じように苦しむ人の助けにもなると思う。休職からの復職というのは自分の考え方を見直すきっかけにもなるし。悪いことばかりではない。
この時代、重要な仕事などなく好きなことしてお金も稼げる、とホリエモンも言っている。仕事に意味などないのだ。人生は死ぬまでの暇つぶしなのだと考えると楽しまなければ損だと考えられ少しは気持ちが楽にならないだろうか。
最後にかの有名な高杉晋作 が残した辞世の句を贈ろう。
「おもしろき こともなく世に おもしろく すみなすものは 心なりけり」
以上
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